研究室

細胞外環境研究チーム

チームリーダー
藤原 裕展(Ph.D.)

細胞外環境による皮膚器官形成の理解

生体内の細胞は、様々な成分からなる細胞固有の環境「細胞外微小環境」に取り囲まれています。細胞外微小環境から発生するシグナルは、細胞の分化運命や動態を厳密にコントロールするため、器官形成における決定的な制御因子となります。当研究室では、皮膚の発生と再生過程で、個々の細胞の微小環境が細胞ごとに最適化されるしくみと、最適化された微小環境が個々の細胞及び細胞集団の運命や動態、細胞間のコミュニケーション、そして器官形成を制御するしくみの解明を目指しています。特に、1) 細胞外微小環境の主要因子である細胞外マトリックスと、2) 皮膚幹細胞の微小環境に着目し、これらが複雑な器官の形成にどのように寄与しているのかを研究しています。本研究から得られる成果は、器官形成の原理の理解のみならず、失われた組織の再生や再構成を達成するためにも役立つと期待しています。

研究テーマ

1. 皮膚幹細胞の誘導と維持を制御する細胞外微小環境の理解
2. 細胞外マトリックスの多様性による皮膚器官形成の制御機構

Q:研究の道を選んだきっかけは何ですか?

A:大学卒業研究で知った生物学研究のおもしろさ、就職活動の失敗など

Q:研究を通して究極的に何を知りたいですか?

A:細胞外マトリックスの真の役割

Q:研究の最大の魅力は何ですか?

A:自由

Q:研究をする上での方針や哲学、座右の銘は何ですか?

A:Think different

研究室ホームページ

hfujiwara[at]cdb.riken.jp
[at]を@に変えてメールしてください

求人

マウス表皮幹細胞と基底膜。基底膜は組織と組織を区切る薄いシート状の細胞外マトリックスである。多くの組織の幹細胞は、組織の境界に位置し、基底膜に接着しながら周囲の細胞とクロストークしている。
マウス皮膚ホールマウント染色法を用い、立毛筋が毛包幹細胞ニッチに結合する様子を可視化した。平滑筋マーカーa-smooth muscle actin(赤)とSM22a(緑)の染色により、立毛筋が、DAPI(青)により細胞核が可視化されている。
幹細胞−ニッチ細胞間の相互作用のインターフェースとして機能する基底膜。基底膜の分子構成は時空間的に特殊化されることが知られている。
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